本を食べる。

若手教員の読書ブログ 兼 教材研究とか

科学的に学級経営をうまく回す方法4つ

科学的に元気なクラスをつくろう。

 先週は風邪をひきました。のどが痛くてやる気も出ない。熱はないから出勤はしなきゃ。みたいな日が続いた中で読んだ一冊。

科学的に元気になる方法集めました

科学的に元気になる方法集めました

 

  科学的ではあるけど、とても読みやすい文章で書かれたこの本は、仕事、特に子どもと関わる学校の先生には応用できるものも多いのでは、と思い、特に使えそうな4つをまとめました。

  1. 身体が先で、そのあとに脳は考える。
  2. 笑顔の力。
  3. 疲れたときは、「愛ある注意」でよみがえる。
  4. 「減点法」で人を見ない

1.身体を動かしやる気スイッチオン!

脳には、一度その行動を始めると、のめり込んでしまうという性質があります。一度作業をやり始めると、この「やる気スイッチ」が入り、やめられなくなってしまいます。

 めんどくさいな~、と思いながら始めた掃除にいつの間にか集中してしまっている、ってやつですね。

 

 授業を始める時にも、なかなかスイッチが入らない子は多いと思います。でも、まず1つ作業を始めさせることで、スイッチが入るのではないでしょうか。

 

 例えば、教科書を出す。目当てをノートに書く、などのルーティンもやる気スイッチを入れる一つです。百ます計算なんかはまさしく、これに当てはまりますね。

 

2.笑顔は教室を和ませる。作り笑いでもいい!

 「先に行動があり、脳は後からついてくる」と話しましたが、それと同じで、「先に笑顔があり、楽しい気分になる」というのも科学的に実証されているそうです。

 

 ここでの笑顔とは、本当に笑っているのでなくても

「口角をあげる」

ことさえしていれば、ストレスは軽減されるそうで、

 

言い換えれば作り笑いでもOK!

ということ。(本では"フェイクスマイル"とされていました。)

 

 また、人は相手のマネをついしてしまう癖(ミラーニューロンがあるそうで、自分が笑顔だと、相手も笑顔になるそうです。 高橋優みたい。。

 

先生が笑顔→先生のストレス軽減

子どもも笑顔に→子どももストレス軽減

 

の好循環となるわけです。

3.愛のある注意とは

 とはいえ、時には子どもを注意しないといけないのが先生。いつもニコニコというわけにはいきません。

 ではどのような注意が効果的なのか、大切なのは「ポライトネス」(丁寧さ)だそうです。

 ブラウンとレヴィンソンの二人が提唱した「ポライトネス理論」によると、伝え方には「ポジティブ・フェイス」と「ネガティブ・フェイス」の2種類があるそうです。

 

ポジティブ・フェイスとは

「相手から理解されたい、好かれたい」という欲求。

 

ネガティブ・フェイスとは

「相手から邪魔されず、自由になりたい。」という欲求。

 

この二つを満たすように、あるいは、侵害しないような伝え方をすればよいのです。

 

例えば、授業に集中できていない子どもがいたとすると

 

「つかれた?長いこと集中してたもんね。あと少し、がんばろう」

相手の頑張りを認めながら伝えるのと

 

「早くしないと休み時間がなくなるよ

と伝えるのとでは、前者のほうが良いですよね。 

(わかっててもできないものですが・・・)

4.相手のよいところをみつけよう

 人の脳は「悪い情報に価値を置く」傾向があるそうです。

例えば

「実験は70%、成功します」

と伝えられるのと

「実験は30%、失敗します」

と伝えれるのでは

 

ネガティブな伝え方のほうが頭に残り、後から、「つまり、成功率は70%」と伝えられても、悪い印象は消えないそうです。

 

子どもについても同じではないでしょうか。

 

「あの子はよく宿題を忘れる」

「あの子は算数が苦手」

「あの子は口が悪い」

 

など、悪い印象を持つと、「そういうもの」として指導に当たってしまい、あくる日、宿題を持ってきても、なかなか「良し」とできないことはありませんか。

 

これを解消するためには、意識的に良いことに目を向けるしかないようです。

「今日は掃除が早くできた。」  

「今日は最後までノートが取れた」

小さなことでも認めてあげることが、教師の意識にとっても、子どものやる気のためにもプラスになります。

おわりに

 頭でわかっていてもできないよ、という方、そんな時は、一息ついて、自分の脳をリフレッシュさせましょう。

一息20秒ほどの深呼吸

で脳は「休んでもいいんだ」と思うそうです。

まずは先生が気分よく、一日を過ごせることが大事ですね。